コウ メイジ
Koh Meijii
黃 名時 所属 国際文化学部 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1992/04 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 北京語音と“普通話”標準語音 ―北京語常用異読語彙の調査研究― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 名古屋学院大学外国語学部論集 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 3-2.,91-116頁 |
概要 | 本稿は北京市“三環路”内の都心に居住する“北京人”(北京生まれの北京育ち)を対象とした異読音の調査研究である。意図するところは35年来、共通語“普通話”の規範化・標準化が強力に推進されてきた中で、“北京人”の中の標準語音の定着状況と北京なまり・北京語音の使用の実態を把握し、これを基に標準語の正音の在り方を考えることである。本稿を通して、どのような異読音が規範化に成功したか或いはしなかったかが単語別に捉えられるが、現実に同一語であっても幾つかの語音が同時存在していることがあり、日常の話し言葉において発音の単調でない現状が明らかになった。このことは却って標準語音の普及活動が北京において未だ完全に浸透せず、語彙によっては、むしろ民間で話される異読音が依然として根強いことを示している。“普通話”の規範化は現在も進行中であり、今後も実情に合った一部の北京語音が重視され採用されて、それが標準語の正音として定音化していくと筆者は予測している。その有力候補になるものは、標準語音との比較対照の成果として作成した筆者の「北京語常用異読語彙表」から窺われる。 |