コヤマ サトコ   Koyama Satoko
  小山 聡子
   所属   二松学舎大学  文学部 歴史文化学科
   二松学舎大学大学院  文学研究科 国文学専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2002/07
形態種別 学術書
標題 今井雅晴編『中世仏教の展開とその基盤』
執筆形態 共著
掲載区分国内
出版社・発行元 大蔵出版
巻・号・頁 256-280頁
担当範囲 「末法の世における穢れとその克服」
概要 本稿では、末法の世における救済の構造について検討した。平安時代中期以降の救済の構造は、本尊が絶対的救済力を持つのではなく、本尊の命令を受けて働く童子の存在が重要であった。なぜならば、阿弥陀仏をはじめとする仏は、源信の『往生要集』の影響によって、娑婆世界における穢身や穢土の穢れを嫌うと信じられていたからである。仏の代わりとしては、童子が救済にあたると信じられた。なぜならば、童子は穢れにかかわらずに救済にあたることができる存在だと考えられていたからである。
このように本稿では、末法の世における救済においては、童子が不可欠であったことを明らかにした。