タカイ アキノリ
takai akinori
髙井 明徳 所属 大阪信愛学院大学 教育学部 教育学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016 |
形態種別 | その他 |
標題 | 動物の染色体と核型 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 人と環境 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 9巻,1-16頁 |
概要 | 染色体はDNAの担体であり、細胞分裂の中期に最も凝縮し、特有の形態を示す。 中期染色体の形態的特徴に基づき染色体構成を示したものが核型である。核型は原則として種に固有のものである。従って核型研究は、進化系統学的研究において重要な役割を果たしてきた。動物の染色体研究の本格的な発展は1956年のTijoとLevanによる新しい染色体標本作製法によるヒトの染色体数2n = 46の解明に端を発している。新しい染色体標本作製法により明瞭な染色体像を得て正確な染色体数の算定が可能になり、核型も明確に示されるようになった。1970年代に入り、Q-バンド染色をはじめとした染色体分染技術が開発され、 染色体分析の精度は大きく向上した。最近ではFISH法による染色体分析が進み、新たな染色体研究が進展している。本稿では、進化系統学的研究を目的とする動物の染色体研究を行う上での基礎として、中期染色体の構造と形態的特徴、ヘテロクロマチン、染色体バンド、性染色体、染色体異常の種類、核型と核型変化、および関連事項について解説する。初学者が必要とする専門知識を網羅した教育論文である。 |