教員情報 | |
ナカダ マサミ
Nakada Masami
仲田 勝美 所属 幼児教育学科 所属教員 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2013/11 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 認知症の世界を生きる太田正博氏とその援助者の姿から考える援助のあり方 *査読有 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 福祉図書文献研究 |
出版社・発行元 | 日本福祉図書文献学会 |
巻・号・頁 | 12,41-51頁 |
概要 | (11ページ 総ページ数90 pp.41-51)
認知症という病は独特な精神世界を本人が体験していることから、その世界への理解が困難となるが、援助者はまず認知症の人が抱える困難さに目を向け、理解しようと接近する姿勢を持つことが求められる。それは現実を強化していくという援助ではなく、現実を生きようとするその姿や意欲にフォーカスし、援助やサポートを強化していくことが重要である。次に、太田と氏を援助する者らの特徴として協働を基盤とした援助関係性を形成している。それは、援助される側の自己実現や本位性が確保され、援助する側・される側という画一的且つ一方的になりがちな援助関係の境界を越えて行く可能性を内包している関係性である。このように認知症の人がその独自の世界を表現し始めた現実とその声に基づいた援助関係について積極的に認識すると、当事者の持つ強みや長所、能力といった可能性を捉えつつ援助を実現する必要がある。つまり認知症であったとしても、一人の人間としての思いや要求が尊重され、様々な人々との相互関係の中で展開される人のつながりや援助のあり方を考慮した、新たな知見によるパラダイムを構築していくべきであろう。 |