フクシマ ノリヒデ
  福嶌 敎偉
   所属   千里金蘭大学  看護学部 看護学科
   職種   教授
言語種別 英語
発行・発表の年月 2002/02
形態種別 研究論文
標題 (学術論文)英文・共著
Hepatic dysfunction after left ventricular mechanical assist in patients with end-stage heart failure: role of inflammatory response and hepatic microcirculation.
執筆形態 共著
掲載誌名 Ann Thorac Surg.
巻・号・頁 73(2),pp.549-55
担当範囲 心臓血管外科として研究解析の討論に参加
著者・共著者 Masai T, Sawa Y, Ohtake S, Nishida T, Nishimura M, Fukushima N, Yamaguchi T, Matsuda H.
概要 心不全による生命臓器の不全状態において、左室補助人工心臓(LVAD)装着前の肝不全はLVAD補助で適切な循環補助を行っても進行し、死因となることがある。大きなけが手術や創傷後の多臓器不全と同様、感染症による炎症と感染症の臓器潅流に及ぼす影響が、肝不全進行の病因となり、多臓器不全を引き起こす炉考えられる。1982年から2000年までにLVADを装着した重症心不全患者16名の対象として、炎症反応と肝不全の関連を検討した。肝不全後に多臓器不全で死亡した1群(5例)と重症は肝不全を起こさなかった2群(11例)を比較検討した。LVAD補助中のAST,ALTには差がなかったが、LVAD装着後20日以内の血清ビリルビン値、CRP、IL6及びIL8は有意に1群で高値で、血清ヒアウロン酸値は血清ビリルビン値に相関していた。1群の経静脈的肝生検の病理学的検査では、肝静脈洞の障害、胆汁うっ滞及び線維化が認められた。LVAD装着前の高ビリルビン血症と炎症反応高値は、LVAD補助下に循環が保たれても、ビリルビンやサイトカインの増加を引き起こし、肝障害を助長し、多臓器不全を導くことが示唆された。