トネガワ トモコ
TOMOKO TONEGAWA
利根川 智子 所属 東京未来大学 こども心理学部 こども心理学科こども保育・教育専攻 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2020/03 |
形態種別 | 研究論文(大学,研究機関等紀要) |
査読 | 査読あり |
標題 | 幼児の社会道徳的逸脱行為に対する親の領域調整と関わり方 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 埼玉大学紀要 教育学部 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 69(1),99-107頁 |
担当範囲 | 研究の全体に関わったが,共同研究につき本人担当分抽出不可能 |
著者・共著者 | 首藤敏元・利根川智子・樟本千里・上岡紀美 |
概要 | 本研究は,子どもの逸脱行為に対して,親はどのような思考を働かせるのか,そしてその多元的な思考は子どもの行動を制止する関わり方の強さに影響するのかについて調査した。逸脱行為として道徳的逸脱と慣習的逸脱を用いた。幼児の道徳的逸脱と慣習的違反場面での親の領域調整と親権威判断を分析し,それ
らと親の関わり方の厳しさとの関連を検討した。幼児を育てる親は,道徳的逸脱場面では道徳領域の思考,慣習的違反場面では慣習領域の思考を強く働かせていたように,幼児の逸脱行動の性質に合った領域概念を中心に領域調整をしていることが示された。同時に,親は道徳的逸脱場面であって慣習領域と個人領域の思考を働かせ,慣習の違反場面でも道徳領域と個人領域の思考を行っていたように,複数の領域にまたがった多元的思考を行っていた。これらの親の領域調整を伴う養育行動は,幼児の領域概念と領域調整にとっての発達的文脈になると考えられる。(本研究の一部はJSPS科研費JP17H02629の助成を受けた。) |