トウゴ エツコ
ETSUKO TOGO
藤後 悦子 所属 東京未来大学 こども心理学部 こども心理学科心理専攻 職種 教授 |
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発表年月日 | 2023/08 |
発表テーマ | 中学受験経験者に対する調査1 私立・国立中学校への進学は最終学歴や生活程度を高めるか? |
会議名 | 日本教育心理学会第65回大会 |
主催者 | 日本教育心理学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
開催期間 | 2023/08 |
発表者・共同発表者 | 大橋 恵・藤後悦子・井梅由美子 |
概要 | 本研究は,受験が必要な中学校へ進学した人たちの方が,そうしなかった人たちよりも高い最終学歴と社会階層を得られるのかを検討した。2022年12月中旬,調査会社のモニターを対象にオンライン調査を行った。調査は所属大学の研究倫理委員会の承認を得て実施された(2022-17号)。個人の収入も同様に比較した結果,男性では割合に有意差が認められなかったが(χ2(10)=9.75, V=.13, p=.46),女性では本調査の方が多い形で有意な差が認められた(χ2(10)=75.13, V=.34, p<.001)。ただし,日本では結婚後に女性が仕事量を減らす習慣があるため,本調査での未婚率の少なさで説明されそうだ。
生活程度の認知(M=2.97±0.90)を「国民生活に関する世論調査(内閣府,2023)」の30代と比べたところ,有意差が得られた(Table 2;χ2(3)=22.58, V=.21, p<.001)。残差検定では,本調査の方が「上/中の上」が有意に多く(p<.001),「中の中」が有意に少ないことが示された(p=.01)。これらの結果を合わせると,中学受験は高学歴を得ることには貢献するが,生活程度や収入を高める効果ははっきりしないという結論になろう。 |