オオビ ユウコ
OBI Yuko
大尾 侑子 所属 東京経済大学 コミュニケーション学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/10 |
形態種別 | 論文集(書籍)内論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 焚書された「日本」イメージ ──戦後日本の悪書追放運動と台湾の禁書政策から |
執筆形態 | その他 |
掲載誌名 | 遠藤薫編著『学習院大学東洋文化研究叢書 戦中・戦後日本の〈国家意識〉とアジア──常民の視座から』(勁草書房) |
出版社・発行元 | 勁草書房 |
著者・共著者 | 大尾侑子 |
概要 | 第 9 章は、戦後日本の悪書追放運動と台湾の禁書運動を取り上げる。敗戦後、 日本では粗悪な紙で作られたカストリ雑誌や、少年向けの赤本漫画が普及し、 活字や娯楽に飢えた人々に癒しを与えていた。しかし、これらの媒体が青少年 の犯罪を誘発するとの声が高まり、ついに 1955 年、母の会を中心とする全国 的な悪書追放運動が展開されることとなった。奇しくも同時期、台湾では国民 党政府による「脱日本」政策のもと、通俗雑誌や漫画の禁書が進められていた。 これらの動きは一見まったく無関連のものに思われるが、その実態は旧「内地 /外地」の関係にあった両地域の戦後ナショナル・アイデンティティ再編を巡 る課題と密接にかかわっていた。本章は、文化の生成と抑圧をめぐる拮抗関係 を辿るなかで、上からの「近代化」が消し去りえなかった東アジアの「常民」 的エネルギーの痕跡をたどっていく。 学習院大学東洋文化研究所による査読 |
PermalinkURL | https://www.keisoshobo.co.jp/book/b592512.html |