ヨシダ ヤスシ
YOSHIDA Yasushi
吉田 靖 所属 東京経済大学 経営学部 職種 教授 |
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発表年月日 | 2012/06 |
発表テーマ | 不動産投資信託における資産運用報酬格差と体系の実証分析 |
会議名 | 日本ファイナンス学会 |
会議区分 | 国内会議 |
講演区分 | その他 |
発表者・共同発表者 | 吉田 靖 |
概要 | 報酬の決定は,学術的にも実務上も重要な問題である.本稿では,日本国内の不動産投資信託を対象として,その資産運用報酬料率の格差を分析し,報酬規程の体系が,資産運用報酬額の格差に与えている影響を実証し、より適切な資産運用報酬体系の構築を行うための基礎となることを目的とする.これまでのコーポレートガバナンスの研究における報酬の研究においては,まず報酬体系を推計することが必要であったのに対し,国内の不動産投資信託は,外部運用であり,さらに投資主総会によらず利益の分配を行うことから,資産運用会社に対する資産運用報酬は,規約の中で予め規定しなければならない.このため,明文化された報酬規程を対象に分析を行うことが可能である.本稿では,2011年8月時点で分析可能な34投資法人の規約を調べることによって,報酬体系を分析した.その結果,相対的に高めの運用報酬料率を設定する投資法人は,契約理論が示す最適契約に近い利益関連の指標に連動した報酬ではなく,総資産関連指標に連動する体系で料率を規定する傾向があるとする割高報酬ファンド残高連動体系選択仮説を支持する結果が得られた. |