サカイ ヒロヤ   Hiroya SAKAI
  酒井 宏哉
   所属   東京医療学院大学  保健医療学部 リハビリテーション学科 基礎教員
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2006/03
形態種別 研究論文(学術雑誌)
標題 腕神経叢損傷に続発した外傷性頚髄硬膜下血腫の1例
執筆形態 共著
掲載誌名 整形・災害外科
掲載区分国内
巻・号・頁 第49巻(3),293-296頁
著者・共著者 井上由紀 酒井宏哉 福島憲治 井口浩一 新堀浩志 山本直哉
概要 36歳男性.患者はスクーターで停車中,右側より軽トラックに衝突され救急搬送された.X線では右C7横突起骨折,T11圧迫骨折,右第1~4・左第1~6肋骨骨折,両側鎖骨遠位端骨折,両側気胸を認め,CTでは両側血気胸,くも膜下出血が認められた.血気胸に胸腔ドレーンを留置し,多発骨折とくも膜下出血に保存的治療を行った.受傷5時間後,右上腕全体のしびれと疼痛が出現し,右上下肢の筋力低下,右C5領域の知覚脱失,上腕二頭筋・腕橈骨筋腱反射の消失を認めた.再度の頸椎CTではC4レベルで脊柱管内に占拠性病変を認め,MRIでは同部位にT2で不均一な高輝度病変を認めた.急速な麻痺の進行で緊急手術を行い,C3-5椎弓半側切除で硬膜下に血腫を認めたが,除圧は十分と判断し除去せず手術を終えた.術後2ヵ月で歩行可能となり,MRIで血腫消失を認めた.右上肢の麻痺が残存し,筋電図にて上位型腕神経叢損傷の診断で神経移行術を行い,現在経過観察中である