サカイ ヒロヤ
Hiroya SAKAI
酒井 宏哉 所属 東京医療学院大学 保健医療学部 リハビリテーション学科 基礎教員 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/05 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 足部から膝関節への軸圧により生じた膝前十字靭帯損傷の一例 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 関東膝を語る会会誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 第23巻(1),12-15頁 |
著者・共著者 | 小林陽介 平岡久忠 井上純一 矢鋪素久 酒井宏哉 |
概要 | 28歳男。患者は立ち乗りフォークリフトを運転中、バックしている際に左膝関節約90°屈曲位で後方の柱に足底が接触し、大腿遠位部前面を運転席によって前方から圧迫された。前医で左膝前十字靱帯(ACL)損傷、左脛骨内顆後縁骨折、左足関節内果骨折と診断され、左足関節内果骨折は内固定術で、膝は保存的に加療された。4ヵ月後に復職となったが、左膝の労作時痛が持続し、著者らの施設へ受診、単純X線では脛骨プラトー後方傾斜角は17°で、MRIではACLの陰影の消失を認めた。手術を施行したところ、左膝関節鏡でACLの大腿骨側の実質部断裂がみられ、同側の半腱様筋腱および薄筋腱を用いてACLを再建した。同時に左足関節内果の内固定材料を抜去した。その結果、術後8ヵ月経過時点で不安定性はなくなり、左膝の労作時痛も消失していた。尚、本症例では元来プラトー後方傾斜角が大きい上に、足底から膝関節への軸方向の圧迫がかかり、大腿骨関節前面に沿って脛骨が前方へ強く押し出されたことによる受傷と考えられ、このような受傷機転でのACL損傷の報告は渉猟した限り認めなかった。 |