サカイ ヒロヤ
Hiroya SAKAI
酒井 宏哉 所属 東京医療学院大学 保健医療学部 リハビリテーション学科 基礎教員 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/06 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
査読 | 査読あり |
標題 | 足関節破壊を伴ったWerner症候群の1例 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 関東整災誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 第39巻(3),123-128頁 |
著者・共著者 | 野沢有二 茂木秀之 宇津木清実 酒井宏哉 |
概要 | 54歳女。左足関節痛、左足関節外果部潰瘍を主訴とした。著明な可動域制限があり、X線では左足関節において関節裂隙の狭小化とアキレス腱の石灰化を認めた。足関節に腫脹なく、皮膚潰瘍と関節腔との交通性がない点から化膿性足関節炎は否定し、創処置を行いつつ経過観察した。しかし、関節破壊は進行し、診断目的に足関節鏡を行ったところ、関節腔内に関節液貯留はなく、関節内は線維性組織で充満していた。その後も関節破壊が進行したため足関節固定術を行い、術後19ヵ月時点で、X線像上骨癒合は完成している。なお本例は、クッシング様の体型で、顔に張り付いたような耳、鳥様の顔貌、薄い口唇、尖った鼻、頭髪少なく白髪といった特徴がみられたため、足関節破壊に対する手術治療に併行して精査を行った。その結果、Werner症候群に特徴的な所見が多く見られ、診断基準ではprobableであった。遺伝子検査を行い、日本人Werner症候群患者に多くみられる型の遺伝子突然変異についてその有無を確認したが、一方のアレルに変異型4の遺伝子異常がみつかり、もう一方のアレルは不明であった。免疫学的検査を行い、Epstein-Barr(EB) virusにtransformしB細胞株を樹立後に、正常なWRN(Werner症候群の原因遺伝子)のバンドの消失をウエスタンブロット法で確認した。以上より、Werner症候群と確定診断した。 |