ウチダ マナブ   Manabu UCHIDA
  内田 学
   所属   東京医療学院大学  保健医療学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻教員
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/02
形態種別 研究論文(大学、研究機関紀要)
査読 査読あり
標題 脊髄小脳変性症に誤嚥を発生させる呼吸因子の検討―運動失調と嚥下筋活動の関係―
執筆形態 共著
掲載誌名 東京医療学院大学紀要
掲載区分国内
巻・号・頁 第二巻,47-52頁
著者・共著者 著者:内田学、林大二郎,小林裕司、加藤宗規
概要 脊髄小脳変性症(Spinocerebellar Degeneration:以下 SCD)に発生する上下肢の運動失調、舌の失調、呼 吸機能が誤嚥に及ぼす影響について検討した。対象は、誤嚥を呈する SCD 群 14 名と健常群 10 名であっ た。方法は、食事中に発生する嚥下関連筋の活動性について表面筋電図を用いて解析した。また、嚥下時 の呼吸パターンと食事中に発生した誤嚥の頻度を時系列別に検討した。表面筋電図解析の結果は、SCD の %RMS、嚥下持続時間が、0%と比較して 41% から 100% の間に有意な差を生じた。誤嚥の発生と吸気 相での嚥下も 41% から 100% の間に多く発生していた。顎二腹筋や胸骨舌骨筋は、舌骨に付着しており 嚥下時に活動するが、SCD では姿勢保持のために舌骨を求心位に引きつける作用として関与している事 が推察され、嚥下以外の作用を生じる事で嚥下時に筋活動が得られにくい結果になると考えられた。顎二 腹筋は、舌骨を介して下顎を引き下げる作用に関与し口腔容積が拡大することで舌先と硬口蓋の接触を不 十分にしている。加えて、舌の運動失調により食塊を舌背に乗せる協調的な作用が制限される。この際に、 食塊が口腔から咽頭に流入する早期咽頭流入が生じているものと推察された。