トヨシマ ユキエ   Yukie TOYOSHIMA
  豊島 雪絵
   所属   東京医療学院大学  保健医療学部 看護学科 看護学教員
   職種   准教授
発表年月日 2023/09
発表テーマ 災害復興地の高齢者施設における介護職員の看取りケア教育に関する研究
会議名 第6回日本エンドオブライフケア学会学術集会
主催者 日本エンドオブライフケア学会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 小澤美和、富岡節子、勅使河原薫、相場茂、後藤雪絵(他5名)
概要 【目的】本研究は,災害復興地の高齢者施設に勤務する介護職の看取りケアの実態と課題,およびに教
育的ニーズについて調査を行い,包括的な看取り教育プログラムの構築の基礎データとする。
【方法】介護職1名につき半構造化インタビュー調査を1回実施した。本研究における介護職とは, 福島
県の高齢者施設で介護に従事する者
【結果】1)属性:研究協力者17名。性別は女性11名,男性6名であった。年齢は30歳代5名,40歳代7名
,50歳代5名であった。保有資格は12名が介護福祉士であり,かつ3名が介護支援専門員であった。介護
施設経験年数は7年~27年であった。看取り件数は7名~100名であった。施設の種類は,特別養護老人
ホーム,介護老人保健施設,認知症グループホーム,有料老人ホーム,介護医養院であった。  インタビ
ュー時間は30分~51分であった。「看取りについてどのようなサポートがあればよいですか」という質
問に対しては,「すごく,後悔したくないから,やって後悔したほうがいいかなあって思って。それ,震災,
震災きっかけなんですよ。」「ちょっと死のほうに対しては,やっぱお別れするっていう事がちょっとね
辛いっていうか,突然のお別れとかなんか経験してるんで。震災,流されたほうなんですけど。」といっ
た語りがきかれた。
【考察】日本の高齢者施設における生活の場を支える主たる介護職の現状は,就職する段階で一定の知識
や技術が担保できる機会が少ない。本研究の協力者の7割が介護福祉士の国家資格を保有しており,看
取り経験が100名ちかくある熟達者もいた。協力者は震災や津波による近親者の死を契機に後悔したく
ない生き方をしようと決意したり,介護職へ転職した後も死別の辛さを感じている傾向があった。