スエキ ハジメ
SUEKI Hajime
末木 新 所属 和光大学 現代人間学部 心理教育学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/11 |
形態種別 | MISC |
標題 | 検索連動型広告を活用した新しい自殺予防活動に関する研究 |
執筆形態 | 指定なし |
掲載誌名 | 電気通信普及財団研究調査報告書 |
巻・号・頁 | 32 |
著者・共著者 | 末木 新, 他 |
概要 | 自殺は日本における解決すべき重要な社会的問題であり、様々な分野でのゲートキーパーの養成とインターネットの活用は有望な自殺対策と考えられている。そこで、本研究では、検索連動型広告を用いたオンライン・ゲートキーパー活動を実施し、ゲートキーパー活動の成否と相談者の特性/支援者の行動の関連を検討した。オンライン・ゲートキーパー活動は2016年4月~2017年1月の間に実施された。研究期間における総広告表示回数は282,673回、総クリック数は6,647回(クリック率:2.35%)であった。その間に受信したメール全てにゲートキーパー活動を実施した。総事例数は83件であった(相談率:約1.24%)。新規援助希求行動の生起および相談内での感情の変化を従属変数としたロジスティック回帰分析の結果、統計的に有意な関連を示した独立変数は存在しなかった。相談の成否を従属変数としたロジスティック回帰分析の結果、現在の自殺計画がないことと相談の成功が統計的に有意に関連していた(OR = 0.28, 95%CI = 0.09-0.88, P = 0.029)。ゲートキーパー活動の成否と支援者の行動の関連を検討するために、相談事例の内容を研究代表者および共同研究者が質的に検討した。その結果、失敗した事例では相談者の主体的な問題解決能力に関するアセスメントが十分ではなく、相談者が送信してきたメールの内容を具体的に取り上げ相談者の良い点に焦点化しながら自己理解を促す返信が少なかった。 |
PermalinkURL | http://www.taf.or.jp/files/items/745/File/067.pdf |