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    (最終更新日:2024-07-25 11:31:24)
  イナバ ユウスケ   INABA Yusuke
  稲葉 有祐
   所属   和光大学  表現学部 総合文化学科
   職種   准教授
研究業績
■ 著書・論文歴
1. 2024/03 論文  三村竹清日記「不秋草堂日暦(三十二)」 演劇研究 (47) (共著) 
2. 2023/11 論文  『新雑談集』「我かどや」歌仙分析 近世文芸研究と評論 (105) (共著) 
3. 2023/11 論文  享保時代俳人大観(五) 近世文芸研究と評論 (105) (共著) 
4. 2023/10 著書  深沢眞二氏に聞く パラダイム・チェンジを起こす 文学史・俳諧史を三次元で考える 和本図譜 江戸を究める  (単著) 
5. 2023/10 論文  酒井忠徳の点印と素外 俳文学研究 (80) (単著) 
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■ 学会発表
1. 2023/11 役者を詠む/役者が詠む-元禄・享保期の展開-((シンポジウム)江戸歌舞伎と俳諧-その連関・越境の可能性を探る-)
2. 2022/10 水戸に伝わった半面美人印(俳文学会全国大会シンポジウム「俳諧資料の保存と活用」)
3. 2020/12 江戸俳諧と役者―其角・江戸座の交流圏と『師の恩』への展開―(早稲田大学国文学会秋季大会)
4. 2019/09 〈異域〉としての遊廓―元禄・享保期の江戸俳諧を視座に―(説話文学会例会シンポジウム・「〈異域〉説話をめぐって」)
5. 2019/07 興と俳諧-「句兄弟」の思想的背景と研究史上の問題をめぐって-(俳文学会東京例会シンポジウム「芭蕉没後の二潮流再考-文学から思想へ、作品から行為へ-」)
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経歴
■ 学歴
1. 2005/04~2012/03 立教大学 文学研究科 博士後期課程修了 博士(文学)
2. 2001/04~2003/03 二松學舍大学 文学研究科 修士課程修了 修士(文学)
3. 1997/04~2001/03 國學院大學 文学部 卒業
■ 職歴
1. 2020/04~ 和光大学 表現学部 総合文化学科 准教授
2. 2018/04~2020/03 早稲田大学教育・総合科学学術院 講師(任期付き)
3. 2017/04~2018/03 早稲田大学教育・総合科学学術院 助教
■ 現在の専門分野
キーワード:日本近世文学、俳文学 
■ 所属学会
1. 俳文学会
2. 日本近世文学会
3. 早稲田大学国語教育学会
4. 早稲田大学国文学会
■ 資格・免許
1. 2003/03 高等学校教諭 専修 免許状 国語
2. 2001/03 高等学校教諭 1種 免許状 国語
■ 授業科目
1. オムニバス総合文化
2. 漢文学の世界
3. 近世の文化と言語表現
4. 江戸・東京を歩く
5. 日本の文化と文学
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社会活動
■ 講師・講演
1. 2024/06 俳画漫談
2. 2023/03 鶴岡の俳諧と美濃派・江戸座
3. 2023/01 蕉門のリーダー ―其角・嵐雪―
4. 2022/08 紀逸と江戸座俳諧-都市の中の風雅・風俗ー
5. 2022/03 白雄と「恋し」―芭蕉顕彰・名所の記憶をめぐってー
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■ 受賞学術賞
1. 2014/06 公益財団法人柿衞文庫 第23回柿衞賞
その他
■ researchmap研究者コード
B000312893
■ 科研費研究者番号
90649534
■ 教育活動
総合文化学科では、主に日本近世文学の講義・演習科目を担当する。近世は印刷技術が発達し、全国的に書物の流通が活発化した時期であるため、当時の人々と書物とのあり方を体感・実感できるよう、和本の現物を手に取り、崩し字の読解を活用するなどといった実践的な教育を行う。また、韻文・散文ともにジャンルの林立する近世の文学では、常に共時的な視点を持つことが重要であるため、人々の交流圏・人的ネットワークを意識しながら作品群を捉え、作品の中から文化・生活についての知見をつかみ取れるよう工夫する。ゼミナールでは、近世期の基礎的な教養である俳諧の作品読解を軸として、適切な解釈・発展的な考察を導くための調査・研究の方法を示し、近世という時代・文学・表現の特質を理解できるよう指導する。そして、日本の上代・中古・中世、さらに中国の作品・文化を積極的に享受(時にパロディ)した近世の文学作品について、通史的な視点から位置付けられるようになることを目指す。講義においては、特にリアクションペーパーでのコメントを重視し、フィードバックを徹底しながら、学生の理解が深められるよう努める。
■ 研究活動
笑いと情景描写、そして都市としての江戸に興味を持ち、都会派といわれる江戸俳諧、中でも宝井其角の活動・系譜を中心として研究を進めている。其角は芭蕉の一番弟子でありながら、「旅」に生きた師と異なり、江戸に定住し、都会に遊んだ俳人である。いわば江戸のシンボル的存在ながら、むしろそれがために近代的価値観から逸脱し、疎外(といって悪ければ敬遠)されてきた。
ただし、近世俳諧は、そもそもジャンルとしての「俳諧」自体、雅文芸である和歌・連歌に扱われなかった部分その全てを掬い取る、可能性に満ちた文芸であり、個人の創造に富む多様性こそが本質であったはずである。いわゆる蕉風とは異なり、言語遊戯的側面の強い江戸俳諧をいかに捉えていくか。新たな評価軸の設定を課題としている。

これまで、主として、芭蕉と其角とが編み出した発句と発句との〈唱和〉という方法の成立と展開、また、句の批点(批評と採点)に用いられた点印における機能と意義について、元禄期から幕末・明治までを視野に論じてきた。

現在は、江戸という都市の性格上、大名の文化圏や、遊廓・芝居町といった悪所の文化について調査している。悪所と俳諧の関係については、科学研究費(若手研究)「近世中期における悪所の俳諧-其角・江戸座を媒体とする基礎的研究-」の補助を受け、俳諧を通じて遊廓・芝居の文化を捉え直している。同時に、歌枕や地名の問題、漢文学や戯作との接点などにも関心を寄せている。
■ 和光3分大学
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